立憲と維新、「水と油」の共闘の行方は 不協和音か、化学反応か
鬼原民幸 笹川翔平
秋が顔をのぞかせ始めた9月22日夜、東京都心の日本料理店。立憲民主党の泉健太代表(48)は、生ビールから日本酒の熱かんに切り替えると、連合の芳野友子会長に胸の内を語り始めた。
「『共闘』という言葉は、これまで共産党との連携で『野党共闘』と使われてきました。日本維新の会と『共闘』することで、そのイメージを変えたかったんです」
立憲にとって最大の支持団体で、労働組合の中央組織である連合は、「公務員たたき」を強めた維新への警戒感を抱える一方、労働運動の違いから歴史的な対立が続く共産を、くみしない勢力とみなしてきた。泉氏は、連合が神経をとがらせる共産と距離を置く意思を改めて伝え、維新との「共闘」に理解を得ようとしていた。
泉氏はさらに続けた。「共闘」をきっかけに、野党勢力を結集して「再び政権交代を目指したいと思います」。芳野氏はこう口を開いたという。「それは政党が判断することですが、その枠組みに共産が入ることは容認できません」。維新には触れなかった。
この前日、立憲は新たな方向性を打ち出していた。
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