仮想空間でどこまでできる? 記者がたき火に近づくと「煙のにおい」
SNS最大手の米フェイスブックが「メタ」と社名を変え、「メタバース」と呼ばれる仮想空間に注力する姿勢を鮮明にした。次世代のインターネットとも呼ばれる仮想空間でいま、何が起きているのか。「現場」に向かった。
いがらし だいすけ 1974年生まれ。サンフランシスコ支局長。ツイッターアカウントは@dai_igarashi
ある週末、自腹で買ったメタのVR(仮想現実)端末「オキュラス クエスト2」を試した。価格は299ドル(約3万4千円)。ゴーグルは自分の「目」「耳」「口」に、両手で握るコントローラーが「手」になる。まずは、マイクロソフト(MS)が提供するVRの交流空間にある「キャンプファイア」に向かった。
中に入ると、山の中のキャンプ場のようなところで、参加者のアバター(分身)たちがあちこちで話し合っていた。思い切って5、6人ほどのグループに声をかけてみた。
「日本から来たんだね」。少しなまりのある英語で男性の声が返ってきた。アバターのアカウント名は「サイード」。いま中東のオマーンにいるという。「週末にこの部屋に来て、1、2時間過ごすんだ」。他は、サウジアラビア、メキシコ、アイルランドからの参加者だった。
自分はサンフランシスコのア…
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