ファイザーワクチンを承認 17日にも医療従事者に接種

土肥修一
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 米製薬大手ファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックが開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省は14日、製造販売を特例承認した。新型コロナのワクチンが承認されるのは、国内では初めて。17日にも医療従事者への先行接種が始まる。

 ファイザーは昨年12月、海外で4万人余りに実施した臨床試験(治験)の結果をもとに、審査を簡略化できる特例承認の適用を求めて申請。1月29日には日本人約160人を対象にした国内での治験データを追加で提出した。今月12日、有識者でつくる厚労省の専門部会が、承認することを了承していた。

 海外での治験では、発症率を95%減らす効果が確認された。国内の治験結果でも海外と同様に免疫がついた。副反応については痛みや頭痛、関節痛などがあったが海外と差はなく、重篤なものはなかったという。

 接種対象は、米国やEUなどと同じ16歳以上。筋肉内への接種となり、1回目から3週間を空けて2回目を接種する。妊婦は医師が有益性が危険性を上回ると判断した場合に接種できる。過去にこのワクチンの成分で重いアレルギー症状が出たことがある人は接種を避ける。

 先行接種は17日にも国立病院機構など100カ所の医療機関の医療従事者1万~2万人程度を対象に始まる。3月にその他の医療従事者への接種を始め、次に優先順位が高い高齢者の接種は早くても4月1日以降となる。その後は基礎疾患がある人、高齢者施設の職員などと続く予定だ。

 まもなく始まる医療従事者への接種では、接種後の健康状態や副反応について調査することにしている。

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