1925（大正14）年、秩父宮の沖縄訪問時に披露されたとみられる組踊。撮影場所は、明治政府による「琉球処分」（1879年）で首里城を追われた王家が移り住んだ中城御殿（なかぐすくうどぅん）の軒先とみられる。組踊は中国皇帝の使者を歓待する歌舞劇で、右端の玉城盛重（たまぐすくせいじゅう〈1868～1945〉）は、1866年に琉球が最後に使者を迎えた時の舞台「御冠船踊（うかんしんおどり）」の担当役人の指導を直接受けた。1925年6月1日付の朝刊に関連する写真が掲載=沖縄県首里市（現・那覇市）、朝日新聞社所蔵