続く防衛特需「稼げる産業」へ変化 重工3社、受注高2.2倍に

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高橋豪
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 政府の防衛予算増額が戦闘機やミサイルを手がける重工大手の業績の追い風になりそうだ。9日に出そろった大手3社の2025年3月期の業績見通しでは、防衛を含む事業領域の売上高は、3社合計で前年比約42%増の2兆700億円となる見込みだ。

 三菱重工業川崎重工業、IHIの3社の業績については、欧州の航空機大手エアバスの小型機のエンジンを巡るトラブルに関連して24年3月期に計上した損失の反動増も大きく貢献する。

 24年3月期の3社の防衛関連などの受注高は、合計すると前年比2.2倍の3兆1800億円。25年3月期も受注高は同水準となる見通しだ。受注高の伸びはすぐには業績には表れないが、製品が完成するにつれ収益に反映される。

 迎撃ミサイルや艦艇など幅広く手がける最大手の三菱重工は、防衛に民間航空機や宇宙関連を加えた部門で2兆円超を受注した。敵の射程圏外から攻撃できるスタンド・オフ防衛能力に関する大型案件が重なった。

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