道頓堀で川面を見つめる浪花千栄子(1963年撮影)。自著「水のように」では、貧しかった自身の半生を「どぶ川の泥水」に例えつつ、《泥水の中からも美しいはすの花が咲くことを信じていました》と語っている。汚れた水場の洗いかすから米粒を拾って食べたり、小学校に行けず奉公の合間に便所で新聞の切れ端を読んで字を覚えたり。苦しい奉公生活の中でのぞいた芝居がきっかけで身一つで役者の世界へ飛び込み、成功をつかんだ。役者になっても読み書きには苦労したが、自分は道頓堀という「俳優学校」の卒業生だという誇りを持ち続けた
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