(書評)『貸本屋おせん』 高瀬乃一〈著〉

有料記事書評

[PR]

 ■全編に満ちる書物への深い愛情

 貸本屋とは現代ではとんと見なくなった業種だが、書籍が高価だった江戸時代には庶民の読書文化を支える大切な商いであった。彼らは本を背負って得意先を回る一方、様々な手立てで書籍を仕入れ、時に自ら写本までして客の求めに応じた。本書の主人公は、創業5年目の駆け出し貸本屋梅鉢…

この記事は有料記事です。残り788文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら