■表現者の業、問うて答える二人
半藤末利子のエッセーの書名は、祖父夏目漱石の『硝子戸の中(うち)』を意識している。祖母鏡子(漱石の妻)のこと、一族の素顔、それに夫・半藤一利と病、さらに近在の人たちとの交遊など著者の目に映る光景が描かれる。文体にこもっている感情が率直である分、共鳴、共感の波が読む…
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