(あるきだす言葉たち)青焼 網倉朔太郎

有料記事あるきだす言葉たち

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薫風や波聞くために桟橋へ

五月憂し水の底なる我の影

峰雲のまぶしさバスを見送れば

頬杖の頬のうすさよ夏はじめ

青焼の図面繙(ひもと)く麦の秋

日の当たるところ静かに昼寝覚

蝉時雨錆(さび)の匂へる工具箱

青桐(あおぎり)や今も書棚に『漂流記』

木曜の午後の長さよ冷房裏

釣堀の水面一枚暮れ残る

ゆふぐ…

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