(受験する君へ)歌も囲碁も勉強も「どうやるか」 名古屋大1年・佐藤宏志さん

受験する君へ

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 名古屋大学混声合唱団「コール・グランツェ」は全日本合唱コンクールの常連で、一昨年まで4年連続で金賞を受賞した。合唱団のメンバーで情報学部コンピュータ科学科1年の佐藤宏志さん(19)が昨年12月、名古屋市内のホールで団員たちと歌声を合わせて練習していた。

 埼玉から名古屋に引っ越し、コロナ禍で始まった大学生活。授業は基本的にオンラインだったが、ツイッターで同級生を見つけて友達になった。先輩や同期と合唱できるようになったのは最近のことで、「思い描いていた大学生活に近づいてきた」。

 県立浦和高校ではグリークラブと囲碁部に所属し、両方で全国大会に出場した。3年生の7月の全国高校総合文化祭「2019さが総文」囲碁部門に埼玉代表主将として出場して全国2位に。合唱では9月に関東大会に出場した。

 3年生まで二つの部活動に取り組み、進路を決めたのは一昨年の11月。本格的に合唱ができ、将来いかせそうだと思った情報学部がある名古屋大に決めた。

 直前まで、学力に不安があったことから、計画をきっちり決め受験勉強に取り組んだ。受験期間中は、新型コロナウイルスの感染が広がる前だったが、風邪を予防するためなるべく外出を避け、自宅での学習を徹底。一般入試で第1志望校に合格した。

 「自分でやりたいことを目標に立てれば、自分がどう行動すべきか、リスクとどう付き合うか、現状にどう対処するかはおのずとわかってくると思う」。一人暮らしの家で受けるオンライン講義も高校時代の自宅学習のおかげで、すぐに自分のペースでできるようになった。

 コール・グランツェの活動も、会えない間はオンラインで新歓活動や練習。練習場所に人数制限がある場合は1年生を優先して参加させてくれた。オンライン開催が決まった2月末の定期演奏会に向け、感染対策を徹底して練習に励む。「合唱もリスクがあるからやらないのではなく、どうやるかを考える」。そんな姿勢をまた先輩たちから学んでいる。小原智恵

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