一度も旅したことのない場所なのに、一冊の本が風土や民情をありありと教えてくれることがある。当方にとってはモンゴルが舞台の絵本『スーホの白い馬』がまさにそう。モンゴルと聞くだけで、わが頭の奥を純白の馬が駆け抜ける▼羊飼いの少年スーホが育てた馬を、王が強引に奪い取る悲しい物語。天や地を描く壮大なタッチ…
一度も旅したことのない場所なのに、一冊の本が風土や民情をありありと教えてくれることがある。当方にとってはモンゴルが舞台の絵本『スーホの白い馬』がまさにそう。モンゴルと聞くだけで、わが頭の奥を純白の馬が駆け抜ける▼羊飼いの少年スーホが育てた馬を、王が強引に奪い取る悲しい物語。天や地を描く壮大なタッチ…