(評・映画)「ヴィタリナ」 「待つこと」だけが残されて

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 男たちが暗い街路を歩く。生気を欠きゾンビめいた彼らはリスボンの貧民街に暮らすアフリカ系移民で、近隣住人の埋葬の帰途のようだ。カメラは、男たちが鍵を取り出し、それぞれの家に入る後姿(うしろすがた)を見守る。

 その一方で、夜間の空港にヴィタリナが降り立つ。「あなたの夫の葬儀は終わった。ポルトガルには…

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