(ひと)遠野遥さん 「破局」で芥川賞に決まった

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 ダークスーツで受賞会見に現れたが、人ごとのような表情だった。

 「私としては笑顔のつもりだったんですけど、そうは見えなかったですか。それは残念です」。嫌みではなく、淡々と。「笑ってるほうが、感じがいいですよね」

 感情よりも、世の中のマナーや理屈が優先される乾いた文体。突然あふれ出る涙すら、悲しむ…

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