「君、それ自分で見たのか」
(中尾佐助)
◇
民族学者の梅棹忠夫は、先輩の植物学者・中尾に議論をふっかけるといつもこう返されたという。自分の目で見て、自分の頭で考えよと。梅棹は後輩たちにその矜持(きょうじ)をしかと伝えるとともに、時評など書かず文明論を書けと言った。遠近遥(はる)かに…
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「君、それ自分で見たのか」
(中尾佐助)
◇
民族学者の梅棹忠夫は、先輩の植物学者・中尾に議論をふっかけるといつもこう返されたという。自分の目で見て、自分の頭で考えよと。梅棹は後輩たちにその矜持(きょうじ)をしかと伝えるとともに、時評など書かず文明論を書けと言った。遠近遥(はる)かに…
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