(時代の栞)「橋のない川」 1961~92年刊・住井すゑ 被差別部落の苦悩

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 ■尊厳取り戻す姿、光に向かって

 茨城県南部。牛久沼は小貝川の堆積(たいせき)物に支流がせき止められてできたという。霞ケ浦に似たY字形をしているが、面積はずっと小さい。そのほとりの高台の家で、住井すゑ(え)(1902~97)は30年余にわたって小説『橋のない川』を書き続けた。

 明治末から大正に…

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