大振りかわり 第45期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦 第7局第4譜=訂正・おわびあり

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 第7局第4譜(59―85)

 白 碁聖 羽根直樹(1勝0敗)

 黒 八段 許家元(1勝0敗)

 (6目半コミ出し)

     *

 午前中の黒の消費時間はわずか6分。それが午後になってどんどん増えたのは、許が慎重になったからだ。この譜が終わるころは羽根の消費時間に急接近。最後は両者1分の秒読みとなる。

 黒59とケイマされ、白はどうしのぐか。羽根は生きようとは考えていない。白60から72とツケコしたのが最強手。白64で78にコスみ、黒A、白65、黒B、白73なら完全な生きだが、非勢が確定するだけだろう。

 その前の白66を考慮中、夕食休憩を知らせるチャイムが鳴った。両者、顔を見合わせただけで続行と決まる。もちろん、記録係へのトイレとかの気遣いも忘れない。

 白72に対して参考図の黒1と出て真っ向から応じるのは、白2以下10、12の切りがきつく、14まで大コウとなる。

 彦坂「このコウは黒がこわく、逆転しても不思議ではない。実戦の黒73以下と隅を制したのが簡明策でした。振りかわりはほとんど互角でも、形が決まった分だけ黒の優位は動きません」

 大騒ぎしたものの、形勢は変わらないのである。(春秋子)

     *

 消費 黒 3時間57分

    白 4時間17分

 (持時間各5時間)

 <訂正>

 17日付の第7局第4譜で「白72で78にコスみ」とあるのは「白64で78にコスみ」の誤りでした。おわびして訂正します。

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