(どこからか言葉が)夜へ 谷川俊太郎

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足を引きずって小刻みに歩く

自慢じゃないが私は老人

この歳になって

身についた老いの事実に

幼(おさ)な子のように戸惑っている

 

記憶の生垣に沿って行くと

あてどない悔いが襲うが

自責の念はとうに薄れて

感慨は和三盆の甘み

揮発した数行の詩

 

見慣れた山脈が遠く影絵になった

父親の暴力に打ちのめ…

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