ウクライナはなぜ対ロ協議に応じたのか 米国の「力」頼り、続く苦境

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ロンドン=藤原学思
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 ウクライナの代表団が16日、トルコ・イスタンブールで、3年ぶりとなるロシア代表団との直接協議を終えた。ウクライナはなぜ、協議に応じたのか。そして、何が話し合われたのか。

 ロシアによる全面侵攻が始まって、今月で3年3カ月となる。ウクライナの政権幹部がこの間、くり返し強調してきたフレーズがある。

 「ロシアは一つの言語しか理解しない。それは『力』だ」

 直近ではゼレンスキー大統領の最側近、イエルマーク大統領府長官が、13日に配信された米政治専門サイトのポリティコのインタビュー記事で使っていることが確認できる。

 16日にウクライナの代表団…

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この記事を書いた人
藤原学思
ロンドン支局長
専門・関心分野
ウクライナ情勢、英国政治、偽情報、陰謀論
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    鈴木一人
    (東京大学大学院教授・地経学研究所長)
    2025年5月18日4時16分 投稿
    【解説】

    この記事にあるとおり、ロシアは「力」しか信じない。しかし、その「力」はあくまでも武力であり、外交や制裁ではない。もしロシアが外交や制裁という言語を理解するのであれば、既に何らかの対応をしてきたはずであり、戦時経済で何とか持っている状態であっ

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