SNSの「死にたい」吐露につけ込む加害者 投稿規制より必要なのは

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聞き手・大下美倫
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 SNSに自殺願望などを書き込んだ人が、事件に巻き込まれる例が後を絶ちません。

 つらい気持ちを抱えた人に、生きる支えとなる情報をどう届け、悪意の手からどう遠ざけるのか。NPO法人「OVA」代表理事の伊藤次郎さん(40)に聞きました。

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 「死にたい」「消えたい」。匿名でつぶやけるSNS上では、そんな気持ちを吐露する投稿をよく見かけます。

 自殺願望を持つほどつらい気持ちを抱えた人は、「同じような境遇の人とつながりたい」「誰かに話を聞いてほしい」といった思いを持っています。ただ、「死にたいほどつらいけれど、その問題が解決できるなら本当は生きたい」といった、アンビバレントな気持ちもあります。

 こうした心理を利用し、加害…

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この記事を書いた人
大下美倫
ネットワーク報道本部
専門・関心分野
公共、社会への参加、政治、ジェンダー