ロシアとウクライナ、直接交渉は行われるのか 背景と注目点を解説

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喜田尚
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 ロシアのウクライナ侵攻をめぐって、3年ぶりに両国の直接交渉が始まるのか。15日、トルコで行われるとみられるロシアとウクライナの接触について臆測が飛び交う。

 現状ではウクライナのゼレンスキー大統領が15日にトルコのエルドアン大統領と会談を予定。ロシアはウクライナ側との直接交渉のためイスタンブール入りする代表団のメンバーを発表した。今のところゼレンスキー氏が呼びかけたロシアのプーチン大統領との首脳会談が成立する可能性は低いが、代表団の直接交渉が実現した場合、それは停戦に向けた「一歩」となるのか。それとも、仲介の成果をアピールしたいトランプ米大統領を意識した「接触」に過ぎないのか。ここにきて直接交渉をめぐる動きが急浮上した背景や注目点を解説する。

 ウクライナとロシアの高官レベルによる直接協議は、捕虜交換交渉などを除けば、約1カ月で決裂した22年2~4月の停戦交渉以来行われていない。

 きわめて変則的な形で両国の直接交渉の可能性が浮上した背景には、「即時停戦」の成果を急ぐ一方、そのための戦略が明確ではなく、ぶれが大きいトランプ米政権の動きがある。

 ゼレンスキー氏がプーチン氏…

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この記事を書いた人
喜田尚
国際報道部
専門・関心分野
欧州、旧ソ連地域、民主主義、難民問題など人間の安全保障
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