「専門職大学」制度から6年 7割が定員割れの一方で 就職で成果も

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坂田達郎 島崎周
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 職業技術を重視し、実践的な教育をする「専門職大学」20校のうち14校が昨春、新入生が定員を下回る「定員割れ」だったことがわかった。14校のうち9校は定員の70%に満たず、開学から2年間で5人しか入学せず撤退を決めた例もある。

 55年ぶりに誕生した新たな形の大学だったが、識者は「ニーズの見直しが必要」と指摘する。

 専門職大学制度は2019年度に始まった。特定の職の専門人材養成を目的とし、卒業生には「学士(専門職)」の学位が授与される。

 特徴は、必要単位の約3分の1以上が実習や実技▽学外の事業所などで600時間以上の実習▽原則40人以下の少人数指導など。14都府県に医療、観光、美容などの20校がある。

 文部科学省によると、入学定員に対する学生数の割合(入学定員充足率)は、24年度は、100%以上6校▽80~100%未満3校▽70~80%未満2校▽70%未満9校。7割が定員割れだった。例えば、日本私立学校振興・共済事業団によると、同年度の私立大の定員割れは59・2%で、専門職大学は約11ポイント上回る水準だった。

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この記事を書いた人
坂田達郎
盛岡総局
専門・関心分野
地域の産業・文化、防災
島崎周
東京社会部|文部科学省担当
専門・関心分野
性暴力、性教育、被害と加害、宗教、学び、人権