和歌山のパンダ4頭、中国に帰国へ 国内では上野動物園の2頭だけに

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勝部真一 寺沢尚晃 田井中雅人
【動画】2021年に撮影されたアドベンチャーワールドのパンダ
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 和歌山県白浜町アドベンチャーワールドにいる4頭のジャイアントパンダが、中国へ返還されることが決まった。同園が24日、発表した。貸与の契約期間が満了を迎えるためで、返還は6月末ごろとなる見込み。国内のジャイアントパンダは東京の恩賜(おんし)上野動物園の2頭だけとなる。

 アドベンチャーワールドは1994年に中国側と「日中ジャイアントパンダ保護共同プロジェクト」の契約を結び、20頭のパンダを飼育してきた。そのうち3頭は中国から来て、17頭は園内で生まれた。現在は雌の良浜(ラウヒン)(24歳)とその娘の結浜(ユイヒン)(8歳)、彩浜(サイヒン)(6歳)、楓浜(フウヒン)(4歳)がいる。

 日本国内で生まれたパンダも含め、所有権は中国側にある。同園によると、プロジェクトは8月に期間満了となり、4頭は猛暑を避けるために6月に中国へ移ることが決まったという。

 園は今後、新たなパンダを迎えるために中国側との協議を進めるという。今津孝二園長は「30年間培って得た経験や知識を継続していけるように願っている」と述べた。

 上野動物園の2頭は26年2月20日が返還の期限となっている。

「中国でゆっくり」園長のねぎらい

 和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドから、ジャイアントパンダがいなくなる見通しとなった。町では再びパンダがやってくることを願う声が聞かれた。

 「優秀なスタッフ、施設が整…

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この記事を書いた人
田井中雅人
大阪社会部|核と人類取材センター事務局長
専門・関心分野
核・軍縮・平和
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    錦田愛子
    (慶應義塾大学教授=中東政治、難民研究)
    2025年4月25日13時13分 投稿
    【解説】

    いちパンダ・ファンとしては非常にショックなニュースだった。全国でも急な報せに衝撃を受けておられる方は多いのではないか。長蛇の列や抽選で、短時間しか垣間見ることのできない上野動物園に比べて、白浜アドベンチャーワールドは多くのパンダを近くからの

    …続きを読む