頼んでいないのに社員がPCを初期化…情報持ち出し、発覚きっかけは

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真田嶺 板倉大地
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 社内の情報を不正に持ち出す事案が、4~5月に集中して発覚している。そんな実態が、電子データを保全・分析し、不正などの証拠をつかむ「デジタルフォレンジック」を担う企業の調査で見えてきた。なぜこの季節に? 誰が、どのようなものを持ち出したのか。

 調査したのは、デジタルデータソリューション(東京都港区)。「社内不正事案があった」として同社へ相談があった220社を対象にした。

 調査結果では、相談の約46%が退職者や従業員らによる社内情報の持ち出しに関するものだった。持ち出しは人材の入れ替わりが活発な4~5月に発覚した企業が30%を占めて最も多く、持ち出されたものの中では、顧客情報や技術に関する機密情報、業務データなど他社で利用価値のある情報が目立った。

 そうした情報は、企業に大きな損失を与えることが多い。

 ある製造業の企業から製品の設計図やノウハウ、卸値などの情報を他社へ持っていかれ、同様の製品を作られたこともあったという。

 また別のケースでは、「社員…

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この記事を書いた人
真田嶺
社会部|メディア担当
専門・関心分野
SNS、移民、国際情勢、ポッドキャスト
板倉大地
東京社会部|警察庁担当
専門・関心分野
事件、事故、警察行政