佐藤天彦「升田幸三賞▲6六角は藤井猛イズム」 驚いた藤井聡太

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北野新太
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佐藤天彦九段が語る「▲6六角」

 升田賞に縁はないと思ってきました。

 新しい発想を評価する賞ですからね。

 10年前なら想像もできていなかった。

 かつての自分のスタイルは新しい手を生み出すことよりも、先人たちが築いてきた定跡を体系化する際の幅広さやダイナミズムが持ち味であり個性でした。

 でも、相居飛車の世界がAI研究で煮詰まって、最も思い入れが強かった横歩取りから……俗に言えば自分が自分らしく居られた場所から出て行かざるを得なくなった。

 将棋の佐藤天彦九段が第52回将棋大賞の表彰式に出席した。独創的な戦法、新手を指した棋士に贈られる升田幸三賞を「▲6六角型向かい飛車」で受賞した元名人は前々期に振り飛車党へと転向。新しい武器を手に、前期は第83期名人戦・A級順位戦で名人挑戦権を争う活躍をした。受賞に際しての思いをインタビューで語ってくれた。

 そして振り飛車党に転向しま…

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この記事を書いた人
北野新太
文化部|囲碁将棋担当
専門・関心分野
囲碁将棋