脱・紙頼みの製紙会社「森で稼ぐ」 デジタル化も脱炭素も追い風に

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山本精作
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 社会のデジタル化が進んで印刷やコピーに使う紙の需要が縮んでいる。製紙会社はかつての「紙頼み」からの脱却を進めており、次なる一手について経営者たちは「森をいかして稼ぐ」と口をそろえる。

 製紙首位の王子ホールディングス(HD)は広大な森林を国内外に持ち、その面積は東京都の3倍にあたる64万ヘクタール。原料を調達するための植林に1930年代から取り組んできた。製紙2位の日本製紙も16万ヘクタールの森を持つ。

 85年のプラザ合意後、急速な円高によって輸入材が割安になり、国内林の経済的な価値に影がさした。しかし近年、脱炭素の切り札として光が当たり始めた。

 今年6月、日本製紙の社長に昇格予定の瀬辺明常務執行役員は「森のプロ」だ。岩手大の農学部林学科を卒業し、入社後は木材の調達や森林経営にあたってきた。そんな経験を「今後のグリーン戦略に生かしたい」と話す。

二酸化炭素は多く吸い、花粉は少ない「エリートツリー」

 一例は「エリートツリー」の…

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この記事を書いた人
山本精作
経済部|素材産業担当
専門・関心分野
人口問題、地域経済、エネルギー、農業、鉄道