「イスラエルと衝突回避が必要」 トルコ外相単独会見 シリアで緊張

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アンタルヤ=根本晃 取材協力=メスット・クチュクアルスラン
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 アサド政権崩壊後のシリアで、中東の軍事大国同士のトルコとイスラエルの緊張が高まっている。トルコのフィダン外相は13日、南部アンタルヤで朝日新聞との単独会見に応じ、イスラエルが軍事作戦を強化していることについて「挑発的だ」と非難したうえで、「衝突を回避する枠組みが必要だ」との認識を示した。

 軍人出身のフィダン氏は情報機関の長官を13年間務め、20年以上にわたる長期政権を築くエルドアン大統領の腹心として知られる。後継候補としても名前が挙がる人物だ。2023年6月の外相就任以来、日本メディアとの単独会見は初めて。

 シリア内戦で反体制派を支援してきたトルコは、国境地帯の不安定化を防ぐとして、2016年からシリア北西部に部隊を越境させる形で軍事作戦を展開。昨年12月にアサド政権が崩壊して以来、シリアでの影響力を一層強め、過激派組織シャーム解放機構(HTS)が主導する暫定政権とシリア国内での基地新設を含む軍事協定の締結を模索していると報じられる。

「イスラエルの攻撃、IS復活に道を開く」

 フィダン氏は、シリア国内で…

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この記事を書いた人
根本晃
イスタンブール支局長|中東・欧州担当
専門・関心分野
国際政治、トルコ、ガザ、ウクライナ、語学
イスラエル・パレスチナ問題

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