高村薫さん、万博は「反権力の関西文化と正反対」 でも「行く」理由
赤田康和
関西から現代日本を見つめてきた作家の高村薫さん(72)は13日に開幕した大阪・関西万博をどう見ているのか。大阪府内の自宅で話を聞いた。
高村さんはお茶を入れながら「残念ながら全く心躍らないんですよ」と語り始めた。「五輪誘致の失敗とのつじつま合わせの側面や、カジノを含む統合型リゾート(IR)誘致と絡んでいるなど、万博誘致の動機が不純に見えてしまうので」
そもそも現代は科学技術の進歩が速く、商業化が進んでいるので、万博で数十年先の未来の技術を先取りして紹介することは難しい、と高村さんは指摘する。万博で公開される「空飛ぶクルマ」に驚きを感じないのも、そんな背景ゆえというのだ。
人間の能力を超える可能性がある人工知能(AI)の暴走や、ドローンなどの最先端技術の戦争利用など、科学技術が持つ負の力への懸念も大きい。
しかも、海外ではパレスチナ…
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