突然「消えた」CIA、スパイに課せられたミッションは 特派員メモ

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奈良部健
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@オースティン(米国)

 米テキサス州で3月に開かれたテクノロジーや音楽の祭典「サウス・バイ・サウスウェスト」に、一見似つかわしくない組織が参加を予定していた。あのCIA(米中央情報局)だ。

 かつて水責めで供述を迫ったり、反米政権の首脳暗殺を企てたりしたとされる諜報(ちょうほう)機関がブースを出し、講演するという。その題目は映画のタイトルをもじった「ミッション・ポッシブル(可能な任務) スパイの創造的問題解決のススメ」。スパイが国家安全保障の複雑な問題をいかに解くかを職員が語るという。

 イベントへの参加はソフトウェアやAI(人工知能)の専門家の採用が目的だという。従来の秘密主義ではなく、親しみやすい「開かれた情報機関」へのイメチェンも狙っている。

 中国やロシアが拡散する偽情報を打ち消すには、正しい情報を国民に認識してもらわなければならない。国民がCIAを信頼しなければ、他国による情報操作の影響を受けてしまう。

 ところが、飛行機で現地に着いてサイトを見ると、講演の情報が消えていた。ブースも見つからない。

 CIAのサイトにある連絡先…

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