NY株急落でも「どこ吹く風」のトランプ氏 週明け東京市場も波乱か

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ワシントン=榊原謙

 トランプ米大統領が打ち出した「相互関税」が、世界と市場を揺さぶっている。米株式市場ではダウ工業株平均が史上3番目の下げ幅を記録。トランプ関税への中国の決然とした対決姿勢が、「貿易戦争」の再燃を意識させた。それでもトランプ氏は奔放な発信を続けており、収束への道筋は見通せない。

 米東部時間4日早朝。中国が米国からの全ての輸入品に34%の報復関税をかけると発表し、急落劇の幕が開いた。「34%」はトランプ氏が2日に発表した中国に対する相互関税率と全く同じだった。中国の一歩も引かない強硬姿勢を印象づけた。

 米ニューヨーク市場では取引開始直後からダウ平均が900ドル超下落。中国は大豆やトウモロコシといった米国の農産物にとって巨大な市場だ。報復関税による米国の輸出産業への大打撃は避けられない。

 第1次トランプ政権は、中国…

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この記事を書いた人
榊原謙
アメリカ総局|米国経済担当
専門・関心分野
米国経済、世界経済
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    三牧聖子
    (同志社大学大学院教授=米国政治外交)
    2025年4月5日21時9分 投稿
    【視点】

    甚大な経済的混乱を生み出しておきながら、ゴルフに興じていたというトランプ大統領。自身のSNSには「これは金持ちになれる絶好の機会だ」「弱者だけが失敗する!」と投稿し、人々の経済的な痛みや不安をまったくかえりみる気配はない。 アメリカがまだ

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トランプ米大統領の高関税政策が衝撃をもたらしています。金融市場は動揺し、貿易摩擦は激しさを増しています。世界経済は危機に向かうのか。暮らしにどんな影響を与えるのか。最新ニュースをまとめてお伝えします。[もっと見る]