尹錫悦大統領の弾劾の可否 韓国の憲法裁判所が午前11時に宣告

ソウル=貝瀬秋彦

 韓国の憲法裁判所が4日午前11時(日本時間同)から、「非常戒厳」を出して弾劾(だんがい)訴追された尹錫悦(ユンソンニョル)大統領を罷免(ひめん)するかどうかの判断を言い渡す。弾劾をめぐって与野党や世論の対立が深まるなか、ソウル中心部にある憲法裁の周辺には多数の警察車両や機動隊が配置され、厳戒態勢が敷かれている。

 尹大統領の弁護側によると、警護の問題などを考慮して、本人の出廷は見送られる。

 法廷の様子はテレビで生中継されるほか、一般傍聴も一部認められる。聯合ニュースによると、オンラインで9万6千人超の傍聴申請があった。このうち20人が選ばれたといい、競争率は4800倍を超えた。

 弾劾審判では、今回の非常戒厳を違憲・違法として罷免を求める国会の訴追団側と、大統領の権限の範囲内だとする尹大統領側が真っ向から対立した。職務停止中の尹大統領は罷免と判断されれば失職し、60日以内に大統領選挙がおこなわれる。一方、棄却や却下となれば職務に復帰することになる…

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この記事を書いた人
貝瀬秋彦
ソウル支局長
専門・関心分野
朝鮮半島、東南アジア、核問題、人権問題
韓国「非常戒厳」

韓国「非常戒厳」

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