泉房穂氏の失言で政党支援白紙に 参院選巡り関係者「もったいない」
兵庫県の前明石市長の泉房穂氏(61)が今夏の参院選兵庫選挙区(改選数3)に立候補することを表明した。市職員や市議への暴言が明るみに出て「政治家を引退する」とし、2023年に明石市長を退任した。参院選には、引退宣言を撤回して臨む。ところが、立候補表明した会見で発した一言が、支援態勢に影響する事態になっている。
今月24日、泉氏は神戸市内で記者会見を開いた。立候補のきっかけとして、昨年の衆院選で与党が過半数割れしたなかで、自民党の石破茂総裁が首相に選出されたことを批判的に挙げた。「民意とは違う形で政権がついてしまった。国民が苦しいと言っているのに、さらに首を絞めてくるような政治は終わらす必要がある」。「政治家引退」との言葉は「撤回。批判は甘んじて受ける」とした。
泉氏は「大同団結」を掲げ、無所属で立候補するという。ただ、水面下では、昨年末に泉氏から立憲民主党と国民民主党の両県連幹部に立候補の意向を伝えていた。両県連は協力して参院選に臨むことを念頭に、候補者を探していた最中だった。11年から明石市長選(出直し市長選を含む)で計4回当選し、子育て関連の施策で市民から強い支持を受けた泉氏に「勝てる候補。ぜひ出てほしい」と応じたという。
同選挙区では、16年に旧民進党から立候補していた水岡俊一氏(19年に立憲公認の全国比例で当選)が落選して以来、旧民主党系の議席がない。それだけに関係者の間では、議席奪還は「悲願」とされてきた。連合兵庫の関係者は、両党でそれぞれ候補者を出せば「共倒れになる」と話し、両党県連との三者で支援する見通しだった。
しかし、泉氏が会見で放った言葉が、関係者の間で波紋を呼んでいる。
無所属で立候補する理由とし…
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