JAL機の燃料が規定値下回る 機長らの誤認で 運安委が報告書
増山祐史
新千歳空港で2023年、日本航空(JAL)機の残存燃料が社内規定値を下回り、緊急着陸した重大インシデント事案があり、国の運輸安全委員会は27日、調査報告書を公表した。機長らが、積んでいる燃料の量を誤認していたことが原因だと推定した。
事案は23年7月12日午前、羽田発函館行きのJL585便(乗員乗客258人)で起きた。同便は午前9時ごろから予定通り函館空港に着陸しようとしたが、気象状況から視界が悪かったため2回ゴーアラウンド(着陸やり直し)し、新千歳空港に目的地を変更した。
だが、着陸時の残存燃料が社内規定値を下回ることが判明したため、緊急事態を宣言し、新千歳空港に緊急着陸した。
航空法や省令では航空会社などの事業者に対し、目的地から代替空港まで飛行したり、代替空港の上空を一定時間旋回して空中待機したりする分の予備燃料を飛行機に積むことなどを義務づけている。これに基づき、航空会社は安全に飛行できる分の燃料を社内規定値で定め、飛行計画を決めている。
滑走路の進入方向を誤認
報告書によると、同便の飛行…
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