楽天モバイルへ不正アクセス容疑、少年ら摘発 通信回線を転売か

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吉村駿
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 不正に入手した他人のID・パスワード(PW)で楽天モバイルのサーバーへアクセスし、新規に通信回線を契約したとして、警視庁と神奈川県警の合同捜査本部は、無職の少年(17)=住居不定=を不正アクセス禁止法違反と電子計算機使用詐欺容疑で逮捕した。また、高校2年の少年(17)=横浜市=も両容疑で21日にも書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。

 少年2人は闇サイトで他人のID・PWを数億件入手。この中から楽天のID・PWを抽出する際に、2月に別の事件で摘発された滋賀県の中学生から提供を受けたプログラムを悪用した疑いがあるという。このプログラムは、この中学生らが対話型AI(人工知能)「ChatGPTチャットGPT)」を使うなどして開発したという。

 捜査関係者によると、2人は共謀し、昨年4月20日、楽天アカウントを持つ6人のID・PWで楽天モバイルのサーバーに不正ログイン。このうち1人分を使用し、4回線を契約した疑いがある。いずれも容疑を認めているという。

テレグラムで転売か

 無職少年と高校生は、サイバー攻撃やネット上で誹謗(ひぼう)中傷などをしているとされるグループのメンバーという。同庁は、少年らが他人の楽天ID・PWで約100回線を不正に契約し、匿名性の高い通信アプリ「テレグラム」で1回線あたり約1万2千円で転売していたとみている。

相次ぐ「楽天狙い」、なぜ……

 楽天モバイルをめぐっては、2月に摘発された別の少年グループと合わせ、計2600以上の通信回線が不正契約された疑いがあると警視庁はみている。

 なぜ同社の回線で被害が拡大…

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この記事を書いた人
吉村駿
東京社会部
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事件・事故、スポーツ、生き物