能登豪雨から半年、今も避難者80人超 断水「解消」もその実態は

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土井良典
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 昨年9月の能登半島豪雨災害から21日で半年となった。昨年元日の能登半島地震からの復旧のさなかの水害で、インフラは再び傷み、仮設住宅の一部も浸水した。小学校の体育館などの避難所に今も83人が身を寄せるなど、未曽有の二重被災からの復旧は、まだ道半ばだ。

 石川県によると、今月18日時点で、豪雨の被災者計83人が輪島市の9カ所の避難所で過ごしている。

 豪雨による避難者は多いときで1453人に上った。地震の被災者向けに建てられた仮設住宅のうち、6団地218戸が床上浸水し、再び避難を余儀なくされた。

 豪雨で新たに必要になった仮設住宅286戸のうち、今月18日までに234戸が完成。3月末に全て完成する見通しだ。

 ただ、避難所や仮設住宅に入らず自宅に残っていても、1階部分が泥につかって使えなくなるなど、不自由を強いられている在宅被災者もいる。

 県は豪雨後の断水について、道路が被災したことなどによる「復旧困難地区」を除き、「解消」したとしている。復旧困難地区は今月13日時点で輪島市に98戸、珠洲市に42戸あるという。ただ、県によると、公費解体を申請した家屋や、集落で独自に給水していた地域などはこれらの戸数に含まれておらず、実際に水道が使えていない地域の全体像は見通しづらい。

 豪雨では農地の被害も目立った。約950ヘクタールが冠水し、うち約400ヘクタールで土砂や流木などが堆積(たいせき)。5月の営農再開までに約170ヘクタールの復旧を見込むが、約100ヘクタールは農地が原形をとどめておらず、復旧に4~5年かかる見込みだ。

 道路は、地震後の再開直前に…

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