近畿にアマガエルの境界線 東西2種類の違いとは? 愛教大など究明

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松永佳伸
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 愛知教育大学愛知県刈谷市)と京都大学の研究チームは、アマガエルが近畿地方を境界として、東西2種類に分かれていることを突き止めた。大英博物館(英国)が収蔵するニホンアマガエルの基準標本を観察したところ、体の模様などから西日本産が真のニホンアマガエルであり、東日本産を新種「ヒガシニホンアマガエル」として記載するという。

 研究成果は先月20日の動物分類学の国際専門誌「Zootaxa」のオンライン版に掲載された。

 研究チームは、日本列島と朝鮮半島産のニホンアマガエル標本について、遺伝的な違いや個体の形上の違いを見るため、分子遺伝学的解析、形態学的解析をした。

 西日本産は中国・朝鮮半島・ロシア・モンゴルに見られる種と同じなのに対し、東日本産は旧樺太(ロシア・サハリン)南部の種と同種だった。

東西の違い、大腿部にあり

 東西のアマガエルは形態的に…

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    板倉龍
    (科学雑誌Newton編集部長)
    2025年3月5日9時0分 投稿
    【視点】

    この論文が発表された翌日に,カエル好きのNewton編集部員たちが朝から盛り上がっていました。日本に住む私たちに最も身近なカエルであるニホンアマガエルが,実は日本列島の東西で2種に分かれていたとは驚きです。関東で育った私が子どもの頃から目に

    …続きを読む