ウクライナ停戦交渉、米特使「欧州抜きで」 脱米国依存、探る動きも

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ミュンヘン=牛尾梓
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 米国のロシア・ウクライナ担当のケロッグ特使は15日、出席したミュンヘン安全保障会議で、ウクライナに侵攻するロシアとの停戦交渉のテーブルに、「欧州の人々はつかない」と発言した。交渉への参加を求める欧州連合(EU)は、安全保障で「脱米国依存」にいよいよ本腰を入れざるを得なくなった。

 ケロッグ氏はこの日、交渉につくのは「2人の当事者と1人の仲介者」と述べ、「ウクライナ人、ロシア人そして米国人がテーブルについて話し合うことになるだろう」と語った。英紙ガーディアンによると、ケロッグ氏はこれまでの和平交渉が成功しなかったのは、交渉を実行する能力のない国があまりにも多く関与したためだとし、「そのような道を進むつもりはない」と述べたという。

 また、「欧州の友人たちに言いたいのは、議論の席につくかどうかに文句を言うのではなく、具体的な提案やアイデアを出し、防衛費を増やしてほしい」と語った。

 EUは「ウクライナの平和と欧州の安全保障は切り離せない」として、停戦交渉への参加を再三求めてきたが、米側は厳しい態度を示している。

 英紙フィナンシャル・タイム…

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この記事を書いた人
牛尾梓
欧州総局|欧州連合(EU)担当
専門・関心分野
国際政治、データジャーナリズム、AI、OSINT
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    佐藤優
    (作家・元外務省主任分析官)
    2025年2月18日10時59分 投稿
    【視点】

    <ケロッグ氏はこの日、交渉につくのは「2人の当事者と1人の仲介者」と述べ、「ウクライナ人、ロシア人そして米国人がテーブルについて話し合うことになるだろう」と語った>ということですが、これはケロッグ特使の個人的見解ではなく、トランプ政権の総意

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