第3回不登校、使えた介護休業 最長93日間、「社会資源につなぐ時間」に

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本間ほのみ 久永隆一

 「娘の状態はただ事ではなかった。ケアが必要で、『介護』と同じような状況だと感じ、介護のための休職制度が使えないかと思ったんです」

 不登校になった長女(12)のため、1年間の介護休業を取った東京都内の会社員の女性(45)はこう振り返る。

 長女は小学1年だった2019年4月、突然、学校へ行きたがらなくなった。女性は1週間ほど登校に付き添ったが、長女は通学路の途中で泣き出すことも。朝は起きられなくなり、外にも出られなくなった。

 共働きで、長女は「お母さんがいい」と離れない。女性が会社に相談すると、介護の必要性を示す書類の提出を求められた。長女のかかりつけ医からは、パニック障害などによって目が離せないため、親の付き添いが必要だとする診断書が出た。同年6月、介護休業を取得した。

そして長女は

 コロナ禍になって在宅勤務が…

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この記事を書いた人
久永隆一
さいたま総局次長
専門・関心分野
社会保障、教育、こども若者、貧困、人口減少
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    小室淑恵
    (株式会社ワーク・ライフバランス社長)
    2025年3月27日16時35分 投稿
    【視点】

    93日の介護休業制度が子の不登校の時に使えるという、貴重な情報を示してくれた素晴らしい記事だ。 介護においても、こうした子の不登校に関しても、93日で回復するわけではないが、大事なのは介護休業を使って、体制を整えることであり、この記事の方の

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