相次ぐ文系大学での理系学部新設 政府目標「理系5割」への評価は
国の支援を受け、理系学部を新設する文系大学が相次いでいる。背景には政府が打ち出した、理系分野を専攻する大学生の割合を35%から50%程度まで引き上げる目標がある。朝日新聞と河合塾の共同調査「ひらく 日本の大学」で、この目標を進めるための政府の政策について評価を尋ねると、「意義がある」とする意見が多い一方で、数値目標などに疑問を呈す大学もあった。
政府の教育未来創造会議は2022年、理系分野を専攻する大学生の割合を、32年ごろまでに35%から50%程度に増やす目標を掲げた。デジタルや人工知能(AI)、脱炭素化(グリーン)などの分野を牽引(けんいん)する高度専門人材の育成を進め、日本の成長を促進する狙いがある。
文部科学省が23年に発表した統計によると、理、工、農、医、歯、薬、保健などを合わせた理系分野の学位取得者の割合は、日本が35%であるのに対し、米国は39%、韓国は43%、英国は44%。経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で遅れをとっている現状がある。
記事では、政府の目標に「意義がある」と考え、理系学部を設置した文系大学や、政府の目標に疑問をもっている大学など、3つの大学のご意見を紹介します。
文科省は、デジタル・グリー…
- 【視点】
ICUの岩切学長も申しておりますが、「文系」「理系」という二分法って本当に意味がないと思います。学問は総じて科学的だからです。科学的に証明する方法に数式を使用するものもあれば論理を使用するものもある。そこを誤解してはいけないと思います。 で
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