診察は一瞬、術後に腫れ 言葉巧みにまぶた整形「今になって思えば」

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足立菜摘 後藤一也

 昨年5月、名古屋市の会社役員の女性(49)は、名古屋駅近くの大手の美容外科クリニックを訪れた。「埋没法」という、まぶたを切らずに糸で留めて二重(ふたえ)にする手術を受けるのが目的だった。

 年齢とともにまぶたが下がった気がしてきたのがきっかけで、知り合いやネットの情報から、目立たず、腫れも少なく済みそうだと埋没法を選んだ。

 クリニックに着くと、医師ではない若い女性の「カウンセラー」が施術の希望を聞き取った。1週間後に友人と会う約束をしていたこともあり、「なるべく糸がとれず、腫れが少ない方法で」と伝えると、埋没法で最も高額な30万円以上のコースを提示された。

 また、まぶたが下がってきたと相談すると「眼瞼(がんけん)下垂かも」と言われ、埋没法に加えて眼瞼下垂の手術も契約することを勧められた。金額は10万円ほど追加されるが、「とにかく目立たず、仕上がりもよくなるなら」と思い承諾した。

 当日の院長の手術を希望し、カウンセリングは10~15分で終わった。会計は約45万円。支払いを済ませて数時間待ち、院長の診察を受けた。

 診察は一瞬だった。女性に対して何か希望を聞くこともなく、二重にする位置だけを「こうだね」と確認して終わった。手術するその位置に印を付けられることもなく、「えっ」とひっかかりを覚えた。

 術後、まぶたは思っていた以上に激しく腫れた。2週間ほど経った時点で、目やにやまぶしさがあり、風が目に当たると痛んだ。二重の線も「幅を狭く」という希望と違い、腫れているにしても幅が広く、左右差があるようで不安になった。

「意識しすぎ」 声をあらげる主治医

 状態が良くならず、1カ月後…

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