3連覇を目指す「虎」が決着を最終局まで持ち込むか、世界一の「力」がついに決めるか――。芝野虎丸名人(24)に一力遼棋聖(27)が挑戦している第49期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催、ホテル三日月協力)の第6局が30日、千葉県木更津市の龍宮城スパホテル三日月で始まる。
名人戦の歴史に残る激闘のシリーズとなっている七番勝負。3勝2敗としている挑戦者の名人初奪取となるか、前局を圧巻の内容で制した名人が再び耐えるか。佳境の第6局を迎えた。
対局は2日制で打たれ、持ち時間は各8時間。30日午前9時に始まり、午後5時半以降に打ち掛けとなる。31日午前9時に封じ手を開封して再開され、同日夜までに終局する見込み。
立会人は張栩九段、新聞解説は河野臨九段、記録係は伊藤優詩五段と近藤登志希二段、YouTube解説は蘇耀国九段。朝日新聞デジタルでは七番勝負の模様をタイムラインで徹底詳報する。
一日目総括
先の見えない難戦
封じ手前の挑戦者の手は△。盤上を整理すると、黒白双方に不安定な石が一つずつ。白は右下から中央に延びる一団が、黒は左下の一団が狙われている。「このうちどっちの一団が威張れるかが焦点です」と新聞解説の河野臨九段。
河野九段に立会人の張栩(ち…