ネット上回る30%分の特典 熊本の書店組合が起死回生の勝負に挑む
森北喜久馬
熊本県書店商業組合が11月1日からプレミアム付き図書券を売り出す。1枚千円で購入すると1300円分の本が買える。30%分の特典は、ポイント付与でひきつけて書店から顧客を奪っているネット書店でもなかなかない数字だ。街から減り続ける書店の起死回生につながるだろうか。
組合がプレミアム付き図書券を作るのは今回が初めて。きっかけは、熊本県中小企業団体中央会から「県の補助金を利用してはどうか」と紹介されたことだった。「商店街等売上回復支援事業費補助金」という制度があり、商店街ではない同業組合も対象になりうるという。
熊本県書店商業組合の加盟店は1988年の160店がピークで36年後の今は46店まで減った。コンビニで雑誌が扱われるようになったことや、ネットで本が販売されるようになったことのあおりを受けてきたが、「最近では、そもそも新刊を買おうという人がめっきり減った」と成重貫志事務局長は話す。
現在、一つも書店がない県内…