枚方市がエーザイと協力し、脳の健康度チェックツールを市民に提供

村井隼人

 大阪府枚方市と同市医師会、製薬大手エーザイは16日、認知症の早期発見・支援に向けた協定を締結した。スマートフォンやタブレットで記憶力や判断力を自己測定できるデジタルツールを市民向けに提供する。

 デジタルツールはエーザイが開発した専用サイト「のうKNOW」。スマホやタブレット、パソコンでアクセスすると、画面上にトランプが表示され、ゲーム感覚で記憶力や注意力、脳の反応速度を測定できる。結果は脳年齢や3段階のランクで表示される。

 利用できるのは今年度に65、68、71歳になった市民。来年以降、約1万3千人に専用サイトへアクセスするためのコードが入った封筒を郵送する。利用するかどうかは任意。認知症予防教室の案内や啓発物も同封する。

 このほか40歳以上の市民も申込制で受け付ける。

 市によると、認知症の兆候がみられる結果が出た利用者に対して、かかりつけ医や専門機関につなげていく仕組みも検討していくという。医師会とも協力し、適切な治療を受けられるようにする。伏見隆市長は「市内の高齢化率は約29%。今後も増加が見込まれる中で、認知症の早期発見や進行を遅らせることは重要。エーザイの認知症へのノウハウを提供してほしい」と話した。

 市はこのほか12月以降、専門家や当事者の家族を招いた講演会のほか、当事者の対話集会も開く予定…

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