女のポケットはお飾りか?望む未来、消費で示そう 岡田育さんコラム
女の服にはポケットが無い、あっても小さすぎて物が入らない、と嘆きの声が繰り返し聞かれる。朝日新聞も今年四月に記事にしている。かつて有閑階級の婦人は浮世離れしたドレスで着飾ることを求められ、二十世紀に入ってココ・シャネルが働く女の服にポケットを付けたものの、百年経った今なお、普段着の収納性は男女同権とは言い難い。
昔、試着室で「うちの服には物を詰めないでください、シルエットが崩れて見苦しいですから」と言われたことがある。紳士服と同じ位置にポケットがあっても、女のはあくまで装飾、実用性は無いんですよ、と。探していたのは仕事着のジャケットなのに、「おまえも社会のお飾りでいろ」とでも言われたような気分だった。だから買わずに帰った。行動するために服を着るのであって、装いに行動を制限されたくはない。
あれから十数年。私のクロー…
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- 【視点】
私もよく男っぽい恰好をしていると言われるが、別に男になりたいわけではなく、仕事をする上では機能的な服である必要があるからだ。動きやすく、ものを持ちやすく、必要なものがすぐ取り出せる服装でなくてはならない。だから私も、ポケットの大きい服を選ぶ
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