自民党の派閥裏金事件で問題になった議員の次期衆院選での公認をめぐり、石破茂首相(総裁)ら党執行部が厳しい対応に踏み切った。当初、首相は「裏金議員」の非公認に後ろ向きだったが、世論の強い反発を受けて決断。「寝耳に水」の決定でもあり、執行部と対象議員の対立は避けられない状況だ。
6日午後2時すぎ、自民党本部。森山裕幹事長、小泉進次郎選挙対策委員長との協議を終え、非公認の対応を記者団に説明した首相が、こう力をこめた。
「私はこれまで一貫して、政治資金の問題に対する国民の不信や怒りに対し、党としてきちんと対応することが必要だと申し上げてきた」
だが9月27日の総裁選勝利から、党役員・閣僚人事、国会の首相指名、新内閣発足、所信表明演説など多忙を極めた首相が、「裏金議員」の公認問題と向き合う時間は十分ではなかった。この間、主に手続きを進めたのは森山氏ら執行部だ。
森山氏は「地方組織の意向」…
- 【視点】
国民の裏金議員への怒りはすさまじいように見える。安倍派の裏金議員を抱えたまま自民党が総選挙に突入すると、選挙で裏金議員の落選によるダメージ以上に、大きく議席を減らす可能性があったのではないだろうか。誰が総裁でも、結局はこの選択をとらなければ
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