登壇者が男性だけに偏ったイベントや会議は「マネル(manel)」と呼ばれる。「All―Male Panel」の略称だ。女性やマイノリティーが発言の機会を制限されるマネルをなくそうとする動きが、国内でも出てきている。

 愛媛大(松山市)は今年2月、大学主催のイベントでマネルを避けるためのガイドラインを策定、公表した。きっかけは大学のSDGs推進室が主催したシンポジウムがマネルだったことだ。

 「出席者が男性のみになっていますね」

 昨年3月、SDGs推進室長だった西村勝志特命教授は、指摘を受けてハッとした。カーボンニュートラル(温室効果ガス排出の実質ゼロ)に関するシンポジウムの準備を進めていたときのことだ。

 予定していた登壇者は全員が男性だった。しかし、指摘を受けるまでは気が付かなかった。

 「適任者で知り合いの方に声をかけたら、無意識のうちに男性ばかりになってしまっていた」

 企画した推進室の執行部も全員男性だった。

女性研究者の「水漏れパイプ」

 指摘をしたのは推進室メンバー…

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