【そもそも解説】能動的サイバー防御(ACD)って何?詳しく解説
重要インフラに対するサイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御(ACD)」の導入に向けた政府の議論が本格化しています。ネット上の膨大な通信情報を政府が収集・分析し、平時からネット空間を監視する制度で、憲法21条の「通信の秘密の保護」との整合性をどう担保するのかが最大の問題です。27日の自民党総裁選後に選出される新首相のもとで国会審議入りする公算が大きいとみられています。そもそもACDとは何でしょうか。詳しく解説します。
Q なぜACDを導入するという話が出てきたのか?
A 2022年末に閣議決定された国家安全保障戦略に「(ACDの)実施のための体制を整備する」と明記された。日本は「ハッキング天国」(政権幹部)と言われ、政府機関も民間企業もサイバー攻撃を防ぐ能力が弱いと指摘されている。同盟を組む米国が、日米安保協力を強化するためにACD導入を「日本側に強く働きかけをしてきた」(米政府関係者)という背景もある。
Q ACD導入の目的は何か…