秋から流行する「猫ひっかき病」 8割は子ども、発熱1カ月以上も

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藤谷和広

 猫にひっかかれた後、発熱が1カ月以上続くことがある。「猫ひっかき病(Cat Scratch Disease=CSD)」と呼ばれ、猫についたノミが運ぶ細菌が原因だ。秋ごろから流行が始まるが、どんな病気なのか。

 CSDは「バルトネラ・ヘンセレ」という細菌が猫に感染し、その猫がひっかいたり、かんだりすることで人に感染する。リンパ節の腫れが6~12週間続き、発熱や倦怠(けんたい)感を伴うこともある。基本的には自然に治るが、細菌が入り込んだ細胞内で作用する抗生物質を使えば、症状の改善を早めることができる。

 一方、免疫力が下がっていると重症化しやすく、その場合、視神経網膜炎や脳症になったり、肝臓や脾臓(ひぞう)に肉芽腫ができたりする。

 ノミが増える夏に猫が感染し、秋から冬にかけて人への感染が広がる。室内の清潔な環境で飼っていればノミがつくことは少ないが、外に出したり、散歩する犬と一緒に飼っていたりする場合は注意が必要だ。

 感染後1~2週間経ってから…

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この記事を書いた人
藤谷和広
くらし報道部|厚生労働省担当
専門・関心分野
災害、民主主義