「中国路線拡大と貨物専用機に照準」JALグループ最年少社長が意欲

小林誠一
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 【千葉】成田空港が拠点のLCC(格安航空会社)のスプリング・ジャパン(SJO)が8月、就航10周年を迎えた。指揮を執るJALグループ最年少社長の浅見達朗さん(44)が成田市公津の杜の本社で朝日新聞の単独取材に応じ、「中国路線の拡大と貨物専用機運航の受託を進めたい」と語った。

 SJOは2012年、春秋航空日本として創業。14年8月に成田から国内(広島、佐賀、高松)の3路線で就航した。21年にJALグループに入り、社名を変更。現在は中国5路線(ハルビン・北京・天津・寧波・上海)、国内2路線(新千歳・広島)を運航する。10年間で、国内線約156万人、国際線約378万人が搭乗した。9月には大連線を新規開設する。

 成田空港第3ターミナルはLCCがしのぎを削る。SJOは札幌まで最安3760円といったリーズナブルな価格と高い定時性(定時運航率90%以上)で評価を得ている。

 注目されるのが、4月の貨物専用機(フレイター)の運航開始だ。JALグループとヤマトホールディングスが連携して導入し、国内LCCとして初めてだった。

 JALグループでは、働き方改革でトラック運転手が不足する「2024年問題」を踏まえ、フレイターに力を入れる。ボーイング767F型機による国際線は昨年度末、JAL本体による運航が始まった。エアバス321F型機による国内線は、運航をSJOが担う。8月に羽田が加わり、国内フレイターの就航空港は成田、新千歳、北九州、那覇の計5カ所になった。

 4月から社長になった浅見さんは02年にJALに入社し、国際路線事業部米州路線グループ長や路線事業戦略部企画グループ長などを歴任した。JALグループはLCCの事業拡大や国際線の積極展開を掲げており、路線網の構築に長く携わった経験が買われた。

 短期的な目標は「中国特化型LCCとして路線網拡大とフレイターの安全運航に努めたい」。それより重視するのは「愛される企業であること」。航空会社員としての22年間、「何より人を大切にしてきた」。社員の評判は「ふらっと職場に現れ、誰にでも声をかける」「社内ボランティアにも参加している」「こんな幹部に会ったことない」と好意的だ。

 長期的な目標は「成田など地域への貢献」。航空業界は人手不足に悩む。「子ども向けのイベントをたくさん開き、少しでも関心を持ってもらいたい」

 趣味はスポーツ観戦。函館生まれ、東京育ちで「年季の入ったスワローズファン」。本社近くの寮から宗吾参道までランニングする日もある。

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