千代田区立小中、なぜ人気 名門公立校、各地に教育熱 越境入学不正

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高浜行人 編集委員・宮坂麻子

 東京都千代田区立小中学校への越境入学で、基準を満たさないのに虚偽の書類などで審査を通す不正が行われていたことがわかった。千代田区の公立小中学校は、なぜ人気があるのか。

 千代田区で教育コンサルティングなどを行う森上教育研究所の森上展安代表は「番町小学校→麴町中学校→日比谷高校→東京大学は、かつてはエリートコースの定番とされ、周辺の学校も含めて30年以上前から人気は高かった。区外から番町小学校に併設する区立幼稚園に入園する方法を模索する保護者たちもいたほどだ」と話す。

中学、高校受験を念頭 落ち着いた環境

 越境入学・通学の言葉の使い方は様々あるが、一般的に言われる居住する学区域外の入学には、保護者の申し立てを受けて各教育委員会が判断し、自治体内の別の学校への就学を認める「就学校の変更」や、違う自治体からの就学を認める「区域外就学」も含まれる。

 千代田区は、国会議事堂や大使館、弁護士や税理士などの事務所が多く、居住する子どもが少なかったため、以前から「保護者の就労先がある」などの理由で、区外からの就学を認めてきた。交通も便利で、1980年代後半には区内の小中学校の児童生徒の約4割が区外からだった。

名古屋、京都、福岡…… 「名門校」各地に

 森上さんは、人気の背景には…

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この記事を書いた人
高浜行人
東京社会部|教育班キャップ
専門・関心分野
学校教育、受験、教育行政
宮坂麻子
編集委員|教育・こども担当
専門・関心分野
教育・こども