たとえすべてを解決できなくても…パリ五輪開会式が込めたメッセージ
第33回オリンピック競技会パリ大会は26日(日本時間27日未明)、パリの中心部を流れるセーヌ川で開会式があり、17日間におよぶスポーツの祭典が幕を開けた。パリでの五輪開催は、1924年以来100年ぶり3回目。前日夜から当日未明にかけ、高速鉄道TGVを狙った同時多発的な放火事件が発生したが、開会式は予定通り実施された。
今大会には200を超える国や地域から1万人を超える選手が集まり、史上初めて男女同数の選手の参加が見込まれている。8月11日の閉幕まで、32競技329種目で熱戦が繰り広げられる。
夏季五輪史上初めてとなるスタジアム外での開会式は雨が断続的に降る中、約32万人の観客を迎え、前例のない規模で行われた。
オープニングは、98年のサッカー・ワールドカップで仏代表を初優勝に導いたジネディーヌ・ジダンさんが、パリの街中を聖火のついたトーチを手に走り抜ける映像からスタート。地下鉄に閉じ込められて子どもたちにトーチを託すと場面が現実に一転し、出場選手らによる水上パレードが始まった。
「自由・平等・博愛」、多様性、女性の権利
各国・地域の選手約6800人を乗せた85隻の船が、セーヌ川を東から西へ進んだ。パレードにはクラシックバレエなどのダンスや絵画をモチーフにしたパフォーマンスがちりばめられ、芸術の都パリのアイデンティティーを感じさせた。
パリ市庁舎の屋根では、アフ…
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